同居は親世帯と子どもや孫の世帯が、生活空間を共にしながら1つの住居に住む形です。これに対し、近年では「近居」の形が支持されています。「近居」では、同じ住居に2世帯が住むことはありません。徒歩圏内などに互いの世帯が住み、住まいをそれぞれが構えた形になります。

必要な時に応じて世帯同士がコミュニケーションを取ることが出来るため、互いのサポートが出来る点がメリットです。自治体によっては、この「近居」を支持し補助金制度を設けている場合もあります。夫婦共働きが当たり前になりつつある現代では、同居は難しいものです。互いの生活リズムを崩しやすく、トラブルの引き金にもなります。

近い距離で別の住居に住めば、こうした問題を解消出来るのです。「近居」は、いざというときは子ども世帯の幼児を親世帯に預けることが出来たり、親の面倒を子ども世帯が世話したり出来る点もメリットと言えます。加えて、住宅費用や光熱費は別の住居であるため、問題になることはありません。必要な経費は互いの資金から出すため、金銭トラブルが少なくなる点も安心出来るポイントと言えます。

同居が出来ないと聞くと寂しさを感じる世帯があるかもしれません。ですが、「近居」を選択することで長期的な関係を良好に保つことが出来るというメリットもあります。二世帯、三世帯住宅を建てる前にまずは一度こうした住み方について、相談してみることが大切です。互いに大切にしたいものを明確にしながら、話し合いをしましょう。