高齢者が賃貸物件を借りることが困難になっていっています。東京都などでは、まず健康であることや介護の必要がないこと、保証人がいること金銭的なゆとりがないことが理由で独居の高齢者が家を失うという状況も起こっているのです。健康なときに入居したとしても、十年単位で暮らしていたら不慮の事故や病気で生活ができなくなってしまうこともあるので、貸し渋りが頻発しているのですね。このような高齢の人物に対する賃貸の敬遠は、全国的な問題なので多くの自治体で救済のための事業が考えられています。

中でも千葉県が行っているあんしん賃貸支援事業という政策は画期的です。千葉県あんしん賃貸支援事業とは、高齢者向け住宅の情報を提供するサービスをおこなっています。そのために、一部で介護サービスも利用できる住宅を紹介する団体や協力してくれる不動産業者を広く募集し、協力団体も募っています。高齢の人だけでなく、障害を持っていて住居が持てないという人を「住宅確保要配慮者」として認定し、支援事業の対象なことが大きなポイントです。

また、千葉県住宅セーフティネット制度といって、体が不自由な人たちのための一定の規格にそって作られた住まいを登録する取り組みもなされています。これは、福祉住宅という観点からハンディキャップがあっても社会のなかで生活していきたい人のニーズに応える制度ですね。千葉県の中でなかなか賃貸を見つけられないということで悩んでいるのなら、各自治体の役所に相談し行政サポートを活用してみるといいでしょう。